【本当に手数料は安い?】eMAXISSlim米国株式(S&P500)の実質コストを解説

eMAXISSlim米国株式:S&P500(投資信託)

【本当に安い?】eMAXISSlim米国株式(S&P500)の手数料と実質コスト

*当ブログは投資信託を推奨するものではありません。

安いと言われるeMAXISSlim米国株式(S&P500)の実質コストを知りたい方は必見。

この記事では、他の投資信託との手数料比較や知っておきたい隠れコストまで詳しく解説します。

 

「他と比べて安いの?」

「手数料の内訳を知りたい」

「具体的にどのくらい払うの?」

というモヤモヤを解決します。

 

実際にeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に投資している僕が、手数料について分かりやすく解説しますね。

 

記事の内容

  • 手数料の比較
  • これまでの手数料引き下げ
  • 手数料の内訳
  • 実質コスト
  • 発生する税金
  • 受益者還元型

 

S&P500の実際に架かる手数料がどのくらいなのか分かりますよ。

 

手数料比較

インデックス型ファンド信託報酬(税込)
eMAXISSlim全世界株式:オルカン0.05775%
eMAXISSlim米国株式:S&P5000.09372%
eMAXISSlim先進国株式0.1023%
ニッセイ外国株式インデックスファンド0.09889%
たわらノーロード先進国株式0.09889%
ニッセイTOPIXインデックスファンド0.154%
楽天・全米株式インデックスファンド0.162%
バランス型ファンド信託報酬(税込)
eMAXISSlimバランス(8資産均等型)0.143%
たわらノーロードバランス(標準型)0.143%
SBI・グローバルバランスファンド0.209%
アクティブ型ファンド信託報酬(税込)
iFreeレバレッジNASDAQ1000.99%
ひふみ投信1.078%
NYダウ・トリプルレバレッジ1.1%

*2024年9月時点

 

eMAXISSlim米国株式(S&P500)の手数料と隠れコスト

基本手数料:0.09372%隠れコスト:0.026%実質コスト:0.124%



購入時手数料:なし売買委託手数料:0.007%
信託財産留保額:なし有価証券取引税:0%
信託報酬:0.09372%その他費用:0.019%

 

eMAXISSlim米国株式(S&P500)を扱っていて、無料で口座開設できる証券会社

証券会社特徴
松井証券手数料が安い/取引ツール内容が充実
マネックス証券毎日積み立て可/高機能トレードツール
SBI証券クレカ積立の還元率が高い/手数料が安い
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目次

手数料を比較

他の手数料との比較

 

まずはS&P500と他の投資信託との手数料比較です。

投資信託の手数料はほとんどが「信託報酬(しんたくほうしゅう)」なので、信託報酬を比較すれば手数料の差はほぼ分かります。

 

手数料(信託報酬)の比較*2024年9月時点

インデックス型ファンド信託報酬(税込)
eMAXISSlim全世界株式:オルカン0.05775%
eMAXISSlim米国株式:S&P5000.09372%
eMAXISSlim先進国株式0.1023%
ニッセイ外国株式インデックスファンド0.09889%
たわらノーロード先進国株式0.09889%
ニッセイTOPIXインデックスファンド0.154%
楽天・全米株式インデックスファンド0.162%
バランス型ファンド信託報酬(税込)
eMAXISSlimバランス(8資産均等型)0.143%
たわらノーロードバランス(標準型)0.143%
SBI・グローバルバランスファンド0.209%
アクティブ型ファンド信託報酬(税込)
iFreeレバレッジNASDAQ1000.99%
ひふみ投信1.078%
NYダウ・トリプルレバレッジ1.1%

 

比較表を見ると「インデックス型ファンド」の方が手数料が安く「アクティブ型ファンド」の方が手数料が高いことが分かりますね。

安いインデックス型ファンドの中でも「S&P500」の手数料はかなり優秀。

ちなみにS&P500などのイーマクシズシリーズのコンセプトは、「ノーロード(買い付け手数料ゼロ)で業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続ける」です。

 

過去の手数料変更(引き下げ)

【本当に安い?】eMAXISSlim米国株式(S&P500)の手数料と実質コストを解説

S&P500は上の図(青グラフ)のように、これまでに何度か手数料の引き下げを行っています。

 

手数料(信託報酬)の引き下げは、2019年の11月に実施されました。

0.165%(税込) → 0.0968%(税込)

*2024年9月時点では0.09372%(税込)まで安くなっています。

手数料引き下げの背景には、他の投資信託との価格競争もあったと言われているようです。

 

基本的な手数料の内訳

基本的な手数料の内訳

購入時手数料なし
信託財産留保額なし
信託報酬0.09372%委託会社0.0326%
販売会社0.0326%
受託会社0.02%

 

eMAXISSlim米国株式(S&P500)の手数料内訳

公開されている信託報酬は「0.0968%(税込)」ですが、実際に運用報告書の手数料(上の画像)を見ると「0.098%(税込)」と記載。

他の投資信託でもそうですが、数値には多少のずれが発生します。

 

【本当に手数料は安い?】eMAXISSlim米国株式(S&P500)の実質コストを解説

また「基本的な手数料」は毎年同じではありません。

手数料が同じではない原因は、期中に行われた「手数料の引き下げ」や運用状況により変動する費用も含まれているからです。

最新データ「2020年4月~2021年4月(左側)」と「2019年4月~2020年4月(右側)」の手数料を比べると違いは一目瞭然ですね。

 

投資信託の基本的な手数料とは、一般的に「購入時の手数料」や「保管している間の手数料(信託財産留保額)」「信託報酬」を指す場合がほとんど。

ただしS&P500の場合は、交付目論見書にも記載されているとおり「購入時手数料」「信託財産留保額」の経費は発生しません。

つまりS&P500の基本的な手数料は「信託報酬」の額であるといえます。

 

信託報酬

eMAXISSlim米国株式(S&P500)の信託報酬

*画像は2022年当時

信託報酬とは、運用額に応じて保有中に発生する管理費用のこと。

S&P500の信託報酬は「0.098%(税込)」と記載されています。

さきほどもお話したように公開されている信託報酬「0.0968%(税込)」とは多少のズレがありますね。

 

信託報酬の内訳

投信会社0.037%
販売会社0.038%
受託会社0.022%

*信託報酬=期中の平均基準価額×信託報酬率×(期中の日数÷年間日数)

 

投信会社

信託報酬の内訳の1つめは「投信会社への報酬」です。

投信会社への報酬とは、以下のような作業委託に対する報酬対価です。

  • ファンドの運用・調査
  • 受託会社への運用指図
  • 基準価額の算出
  • 目論見書等の作成

 

販売会社

信託報酬の内訳の2つめは「販売会社への報酬」です。

販売会社への報酬とは、以下のような作業委託に対する報酬対価です。

  • 運用報告書等の送付
  • 顧客口座の管理
  • 購入後の情報提供等

 

受託会社

信託報酬の内訳の3つめは「受託会社への報酬」です。

受託会社への報酬とは、以下のような作業委託に対する報酬対価です。

  • ファンドの財産の保管・管理
  • 委託会社からの指示の実行

 

実質コスト(隠れコスト)

eMAXISSlim米国株式(S&P500)の隠れコスト

 

ほとんどの投資信託が手数料として公開しているのは「信託報酬」です。

しかし画像のように、運用報告書を確認すると信託報酬以外の隠れコストもしっかり記載されています。

 

ちなみに報告書では、実質コスト(信託報酬と隠れコストの合計)が「0.124%」と表示。

0.124%というと100万円で1,240円の手数料というわけです。

また基本的な手数料と同様、年によって微妙に数値は変わります。

 

隠れコスト内訳

売買委託手数料0.007%株式0.005%
新株予約権証券0.000%
投資信託証券0.000%
先物・オプション0.001%
有価証券取引税0.000%株式0.000%
新株予約権証券0.000%
投資信託証券0.000%
その他費用0.019%保管費用0.013%
監査費用0.003%
その他0.002%

 

売買委託手数料

売買委託手数料とは、有価証券等の売買時に取引した証券会社等に支払う手数料のこと。

*売買委託手数料=期中の売買委託手数料÷期中の平均受益権口数

 

有価証券取引税

有価証券取引税とは、有価証券の取引の度に発生する税金のことです。

*有価証券取引税=期中の有価証券取引税÷期中の平均受益権口数

 

その他費用

運用に関連して発生するコストのうち、大きく分類されない費用はまとめて「その他費用」に含まれています。

簡単にいうと実態が分からない使途不明金のようなイメージですね。

*その他費用=期中のその他費用÷期中の平均受益権口数

 

その他費用の内訳

保管費用0.013%
監査費用0.003%
その他0.002%

 

保管費用

保管費用とは、有価証券等を海外で保管する場合に海外の保管機関に支払われる費用のことです。

 

監査費用

監査費用とは、ファンドの決算時に監査法人から監査を受けるための費用です。

 

その他

その他とは、信託事務の処理等に要するその他の諸費用のことです。

 

発生する税金

eMAXISSlim米国株式(S&P500)で発生する税金

見落としがちな税金についても見ていきましょう。

S&P500では分配金の発生時と、投資をやめて売る際に税金が発生します。

分配時の税金20.315%
売却時(解約時)の税金20.315%

 

「NISA」「ジュニアNISA」「つみたてNISA」の場合、範囲内で新たに購入した部分から出る「配当所得」や「譲渡所得」は一定期間非課税です。

ちなみに20.315%は個人の場合なので、法人の場合は税率がまた違う数値となります。

 

分配時の税金

発生時期分配時
項目所得税および地方税
分類配当所得
税率普通分配金に対して20.315%

S&P500などの投資信託では、運用によって得られた利益(元本を上回った分)を投資家が保有している口数にもとづいて分配。

この分配金(普通分配金)に課せられる税率が20.315%なんです。

また再投資する場合も同様に課税されます。

ちなみに詳しい説明は割愛しますが、特別分配金(決算前より個別元本が下回った場合に戻されるお金)は課税されません。

 

売却時(解約時)の税金

発生時期売却(解約)時、償還時
項目所得税および地方税
分類譲渡所得
税率換金時の差(譲渡益)に対して20.315%

 

売却(解約)して換金した場合、「所得税及び地方税」として20.315%が課税されます。

分かりやすくいうと100万円の運用利益が出ていても、売る際には約20万円ほど引かれて手元に入るというわけです。

ただしNISAなどを使っていた場合、差し引かれる金額はもっと少なくてすみます。

 

受益者還元型の信託報酬率

受益者還元型信託報酬率とは、ファンドの純資産総額が増えて一定の数値を超えた純資産の部分に対して、さらに安い信託報酬率が適用されるというもの。

純資産総額信託報酬率(税込)
5,000億円未満の部分0.09372%
5,000億円以上1兆円未満の部分0.09306%
1兆円以上の部分0.09240%

*2024年9月時点

 

資産規模が大きくなると運用効率もアップ。

その恩恵を「手数料を一部引き下げる」ことで投資家に還元してくれている点は好感がもてますね。

 

【本当に安い?】eMAXISSlim米国株式(S&P500)の手数料と実質コスト:まとめ

【手数料が安いって本当?】ニッセイ外国株式インデックスファンドの実質コストを解説:まとめ

 

ではeMAXISSlim米国株式(S&P500)の手数料についておさらいします。

 

手数料比較

インデックス型ファンド信託報酬(税込)
eMAXISSlim全世界株式:オルカン0.05775%
eMAXISSlim米国株式:S&P5000.09372%
eMAXISSlim先進国株式0.1023%
ニッセイ外国株式インデックスファンド0.09889%
たわらノーロード先進国株式0.09889%
ニッセイTOPIXインデックスファンド0.154%
楽天・全米株式インデックスファンド0.162%
バランス型ファンド信託報酬(税込)
eMAXISSlimバランス(8資産均等型)0.143%
たわらノーロードバランス(標準型)0.143%
SBI・グローバルバランスファンド0.209%
アクティブ型ファンド信託報酬(税込)
iFreeレバレッジNASDAQ1000.99%
ひふみ投信1.078%
NYダウ・トリプルレバレッジ1.1%

*2024年9月時点

 

eMAXISSlim米国株式(S&P500)の手数料と隠れコスト

基本手数料:0.09372%隠れコスト:0.026%実質コスト:0.124%



購入時手数料:なし売買委託手数料:0.007%
信託財産留保額:なし有価証券取引税:0%
信託報酬:0.09372%その他費用:0.019%

 

eMAXISSlim米国株式(S&P500)は隠れた費用が発生しているので、公開されている手数料「0.0968%」よりも実質コストは少し上がります。

しかしほとんどの投資信託も同様なので、やはりS&P500の手数料は安いと言えそうです。

eMAXISSlim米国株式(S&P500)を扱っていて、無料で口座開設できる証券会社

証券会社特徴
松井証券手数料が安い/取引ツール内容が充実
マネックス証券毎日積み立て可/高機能トレードツール
SBI証券クレカ積立の還元率が高い/手数料が安い
楽天証券手数料が安い/楽天ポイント貯まる・使える

 

 

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