配当利回りが良い銘柄として評判の日本個別株「INPEX(3088)」について知りたい方は必見。
この記事では、INPEXの今後の業績見通しや注意点、メリットデメリットなどを解説します。

記事の内容
- 投資運用実績
- メリット
- デメリット
- 口コミ・評判
- 基本情報
この記事がINPEXの株を買うかどうかの判断材料になりますよ。
INPEXの投資経過
購入額 | 271,600円(200株) |
評価額 | 300,000円 |
株価 | 1株:1,500円 |
配当金合計 | 6,400円(税引前) |
優待合計 | ー |
保有期間 | 7か月 |
*2023年5月19日時点
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
配当利回りが高い | 高い外国法人税による減益 |
営業利益率が高い | 原油価格と為替に影響される |
売上や業績が絶好調 | 石油・天然ガスの将来性リスク |
口コミ・評判
- 国家的な企業
- 自己資本比率が高い
- 株主優待でクオカード
INPEX(1605)を扱っていて、無料で口座開設できる証券会社
証券会社 | 特徴 |
松井証券 | 還元率が高い/投信毎月現金還元サービス |
マネックス証券 | 毎日積み立て可/高機能トレードツール |
SBI証券 | Tポイント貯まる/クレカで購入できる |
楽天証券 | 楽天ポイント貯まる/楽天カード決済可 |
目次
これまでの投資運用実績
INPEXの株を買ったのは2022年10月3日。
1株1,358円の時に、200株を271,600円で購入しました。
271,600円で購入した200株は、2023年5月12日時点で取引明細のように295,200円の時価評価額。
23,600円の含み益が出ていますが、株価は常に変動するのであまり気にしません。
こちらは実際に送られてきた配当金計算書です。
2023年3月29日に支払われた直近の期末配当金は6,400円でした。
使っている楽天証券では明細画面から配当金の詳細を確認できます。
期末配当金は6,400円ですが、実際にもらえる額は5,100円。
非課税のNISA口座でない場合は、どんな日本株でもこのように配当額から所得税と住民税が差し引かれます。
配当金単価 | 1株あたり32円 |
配当金額(税引前) | 6,400円(200株保有) |
所得税 | 980円 |
住民税 | 320円 |
配当受取り金額 | 5,100円 |
INPEXのメリット
INPEXのメリット
- 配当利回りが高い
- 営業利益率が高い
- 売上や業績が絶好調
⓵:配当利回りが高い
INPEXは配当利回りの良い株と言われています。
グラフのように、2020年以降は4%以上を維持しているので配当利回りは高い方ですね。
配当推移
年度 | 年間配当金 | 年間配当利回り |
2023年度 | 64円(予測値) | ー |
2022年度 | 62円 | 4.44% |
2021年度 | 48円 | 4.79% |
2020年度 | 24円 | 4.32% |
2019年度12月 | 30円 | 2.64% |
2019年度3月 | 24円 | 2.27% |
2018年度 | 18円 | 1.37% |
2017年度 | 18円 | 1.64% |
2016年度 | 18円 | 2.11% |
1株あたりの年間配当金額もここ最近は増えてきています。
INPEXの決算短信を見てみると、配当性向は
- 2021年12月期:31.2%
- 2022年12月期:19.3%
- 2023年12月期:31%(予想)
と記載されています。
配当性向の割合が高いほど、配当金額も高くなりやすいので、まだ上がる余力はありそうですね。
株主還元方針を見ても「配当性向40%以上を目途とする」「自己株式取得を実施する」「事業が悪化しても配当金の下限は30円とする」とあります。
今後、配当利回りが急激に悪化するとは考えにくそうです。
②:営業利益率が高い
INOEXの損益計算書を見てみると、「営業利益」が「売上高」の約50%であることが分かります。
一般的には売上高の11%以上あれば財務的に優良と言われているので、売上の半分が利益のINPEXはかなり高い営業利益率と言えますね。
また、さまざまなコストがかかると思いますが「探鉱費」や「販売費および一般管理費」が少ないようにも感じます。
ほかにも利益率が高い理由のひとつとして「上流事業」という点も挙げられます。
INPEXは石油や天然ガスの採掘から精製までの上流事業を中核として行っているため、利益率が高いと言われているんです。
③:売上や業績が絶好調
INPEXの2022年度決算ハイライトを見てみると、売上高や純利益などの業績は絶好調。
絶好調の要因としては、石油価格の高騰などが挙げられます。
「原油の売上高」「天然ガスの売上高」「営業利益」「経常利益」「1株当たり純利益」も前年同期比で大きく伸びていますね。
各項目ほぼ倍増していてベンチャー企業なみに伸びている印象です。
ただし業績予想を見ると、来期は減益となる見通しとなっています。
INPEXは保守的な見通しだから大丈夫とも言われていますが、今後の業績がどうなるのかはチェックしておきたいところですね。
INPEXのデメリット
INPEXのデメリット
- 高い外国法人税による減益
- 原油価格と為替に影響される
- 石油・天然ガスの将来性リスク
⓵:高い外国法人税による減益
INPEXは、2つの大きなプロジェクト「オーストラリアのイクシス」「アラブ首長国連邦の油田」など海外において営業活動を主に行っているグローバル企業と言えます。
そのため事業を行っている外国に払う法人税も発生します。
INPEXの決算資料によると「外国税」「在外子会社適用税率差異」が多いと見てとれますね。
高い法人税を支払っていることで利益が圧迫されていると言えます。
過去には外国税によって利益が大きく減っていたり、赤字に転落している年もありました。
ただし、INPEXは日本国内に石油などを調達するという重要な役割を担っているので、海外に払う税金も必要なお金と言えます。
②:原油価格と為替に影響される
INPEXの株を保有する上で気をつけておきたいのが、業績や株価が「原油価格」と「為替」に大きく影響されるというリスクです。
グラフのように原油価格は常に変動します。
原油価格が上がれば株価も上がりますが、同様に下がるときもあるという点は不安ですね。
ちなみに、原油価格が下落してもOPECプラスが助けてくれるという意見もあります。
INPEXの業績や株価は為替にも影響されます。
簡単に言うと、円安なら恩恵を受けますが円高ならその逆。
原油価格と為替レートが利益に与える影響を見てみると
- 油価1ドルの変動で60億円(期初時点)
- 為替1円の変動で32億円
の違いがあるようです。
2022年に原油価格の高騰と為替の影響で過去最高の純利益を出したように、INPEXは良くも悪くも原油価格と為替に影響される銘柄です。
③:石油・天然ガスの将来性リスク
INPEXのメイン事業は「石油・天然ガス・再生可能エネルギー」などを安定的に供給させること。
ただし経済産業省:資源エネルギー庁の発表によると、2020年末時点での今後のエネルギー採掘可能年数は「石油:53.5年」「天然ガス:48.8年」と記載されています。
INPEXはこの課題に対して「今後はネットゼロ5分野に力を入れる」としています。
ネットゼロ5分野
- 石油・天然ガス分野のCO2削減
- 水素・アンモニア事業の展開
- 森林保全の促進
- カーボンリサイクルの推進と新分野事業の開拓
- 再生可能エネルギーの強化と重点化
燃焼時にCO2を出さない水素やアンモニアなどのエネルギー供給に力を入れたり、再生可能エネルギーの強化として洋上風力・地熱発電事業の拡大などがネットゼロ5分野の取り組みです。
石油天然ガスへの依存を脱却し、新エネルギー事業にも力を入れていく方針のようですね。
INPEXの口コミ・評判
INPEXの口コミ・評判
- 国家的な企業
- 自己資本比率が高い
- 株主優待でクオカード
掲示板やSNSなどの書き込みから3つピックアップしたので紹介していきますね。
⓵:国家的な企業
INPEXは民間企業というより国家的な企業という意見もあります。
なぜなら、INPEXの最大の大株主は経済産業大臣だからです。
政府がINPEX株の約20%を保有しているので、日本たばこ産業(JT)と似ているとも言われていて、実際に社長や重役のほとんどが天下りです。
また、INPEXは黄金株(おうごんかぶ)と言われています。
黄金株とは簡単に言うと「持っていれば株主総会で拒否権を使える株」ということです。
日本の上場企業で黄金株を発行しているのはINPEXだけで、この黄金株を所有しているのは経済産業大臣です。
平等性に反しているとの意見もありますが、海外のエネルギー企業による買収を防ぐために黄金株として承認されているようです。
ちなみにINPEX社員の平均年齢は約40歳。
平均給与は約926万円と高いことが分かります。
②:自己資本比率が高い
INPEXは自己資本比率が高いと言われていて、決算短信によると自己資本比率は「60.3%」という安定的な数字です。
自己資本比率とは「総資本における純資産の割合」のこと。
企業の財務状態が安全かどうかを判断する目安で、自己資本比率割合の高い方が経営面で安定していると言われています。
自己資本比率の推移
年度 | 自己資本比率 |
2022年度 | 60.3% |
2021年度 | 60.6% |
2020年度 | 59% |
2019年度 | 62.7% |
2018年度 | 68.6% |
2017年度 | 68.3% |
INPEXの自己資本比率の推移はおおむね60%以上を維持しています。
ちなみに業種にもよりますが、自己資本比率の目安は「40%以上なら安心」とされているので、INPEXは倒産するなどの経営的リスクが低いと言えますね。
自己資本が多いのはINPEXの強みのひとつ。
また、株価の価値が上がりやすくなる自社株買いも行っています。
個人的には長期保有しておきたい銘柄です。
③:株主優待でクオカード
INPEXの株を保有していると、配当金以外に株主優待としてクオカードがもらえます。
ただし条件があるので、優待も欲しいという方はチェックしておきましょう。
株主優待の最低条件
- 株式数:400株以上
- 保有期間:1年以上
保有年数や保有株数に乗じてもらえる優待の内容もグレードアップします。
1年以上2年未満・名簿に連続3回記載 | 2年以上3年未満・名簿に連続5回記載 | 3年以上・名簿に連続7回記載 | |
400株~799株 | 1,000円分 | 2,000円分 | 3,000円分 |
800株~ | 2,000円分 | 3,000円分 | 5,000円分 |
優待をもらえる「権利確定日(6月末日及び12月末日)」の株主名簿に名前を記載するには、その2営業日前の「権利付最終日」までに株を取得しておく必要があります。
INPEX(1605):基本情報
INPEX(1605):基本情報
会社名 | 株式会社INPEX(インペックス) |
株価 | 1株:円 *2023年月日時点 |
売上高 | 2兆3,246億円 |
営業利益 | 1兆2,464億円 |
純資産 | 4兆383億円 |
資本金 | 2,908億円 |
設立 | 2006年4月 |
決算期 | 12月31日 |
本社所在地 | 東京都港区赤坂5-3-1 赤坂Bizタワー |
業種 | 鉱業 |
売上高や営業利益などは決算短信より抜粋
2006年に国際石油開発と帝国石油の経営統合で発足し、2021年に社名を「株式会社INPEX」に変更しました。
株式会社INPEXは、国内最大手の石油開発企業で国内外に石油や天然ガスなどの権益を持っており、日経平均株価の構成255銘柄に選ばれています。
【INPEX:1605】配当利回りが高い!知っておきたい株価の見通しや今後のリスク:まとめ
ではINPEX株(1605)についておさらいします。
INPEXの投資経過
購入額 | 271,600円(200株) |
評価額 | 300,000円 |
株価 | 1株:1,500円 |
配当金合計 | 6,400円(税引前) |
優待合計 | ー |
保有期間 | 7か月 |
*2023年5月19日時点
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
配当利回りが高い | 高い外国法人税による減益 |
営業利益率が高い | 原油価格と為替に影響される |
売上や業績が絶好調 | 石油・天然ガスの将来性リスク |
口コミ・評判
- 国家的な企業
- 自己資本比率が高い
- 株主優待でクオカード
配当利回り4%以上を維持していて、自己資本比率の高さが安心できるINPEX株。
国家的企業なので潰れないという見方がある一方で、原油価格や為替の影響によって株価が下がることもある銘柄です。
個人的には配当をもらいながら長期保有していく予定です。
INPEX株(1605)を扱っていて、無料で口座開設できる証券会社
証券会社 | 特徴 |
松井証券 | 還元率が高い/投信毎月現金還元サービス |
マネックス証券 | 毎日積み立て可/高機能トレードツール |
SBI証券 | Tポイント貯まる/クレカで購入できる |
楽天証券 | 楽天ポイント貯まる/楽天カード決済可 |
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